今回は、コンパクトで高音質なDAP(デジタルオーディオプレイヤー)を探している方に全力でおすすめしたい注目モデル、「Shanling M1 Plus」のレビューをお届けします。
スマホで音楽を聴くのも手軽で良いですが、「もう一歩上の音質を、持ち運びやすいサイズで楽しみたい」という層にぶっ刺さる、非常に完成度の高い一台です。早速その魅力に迫っていきましょう!
Shanling(シャンリン)といえば、美しく艶やかなボーカル表現と、高級感のあるデザインで定評のあるオーディオブランド。そのShanlingが放つ「M1 Plus」は、手のひらサイズでありながら、上位機種顔負けのスペックを詰め込んだハイレゾ対応DAPです。
1. スペック・基本情報
まずは基本スペックから。コンパクトなボディの中に、オーディオファンがニヤリとする構成が詰まっています。
| 項目 | 詳細 |
| DACチップ | ESS社製 ES9069Q |
| アンプ回路 | SGM8262 ×2(デュアルアンプ構成) |
| 出力端子 | 3.5mmシングルエンド / 4.4mmバランス |
| 出力パワー | 3.5mm:195mW@32Ω / 4.4mm:660mW@32Ω |
| OS | MTouch OS(独自OS / Android非搭載) |
| Bluetooth | V5.2(送受信対応 / LDAC, aptX HD等対応) |
| 連続再生時間 | 約12.5時間(3.5mm) / 約10時間(4.4mm) |
| サイズ / 重量 | 86 × 61 × 17 mm / 約116g |
2. 旧機種・競合機との比較(M1s / HiBy R3 II)
小型DAPを検討する上で避けて通れない、旧モデル「M1s」および最大のライバル機「HiBy R3 II」とのスペック比較です。
| 項目 | Shanling M1 Plus (現行) | Shanling M1s (旧型) | HiBy R3 II (ライバル) |
| DACチップ | ES9069Q | ES9038Q2M | ES9039Q2M |
| 4.4mmバランス出力 | 最大660mW @32Ω | 最大245mW @32Ω | 最大380mW @32Ω |
| 連続再生時間 | 最大約12.5時間 | 最大約14.5時間 | 最大約16時間 |
| Bluetooth | Ver 5.2 | Ver 5.0 | Ver 5.1 |
| 筐体デザイン | シャープなエッジデザイン | 丸みを帯びたデザイン | エッジデザイン / ボリュームダイヤル |
【比較のポイント】
M1 Plusは、前作M1sからバランス出力が約2.7倍(660mW)へと驚異的なパワーアップを遂げており、鳴らしにくいヘッドホンも余裕でドライブできるようになりました。また、ライバルのHiBy R3 IIと比べるとバッテリー持ちでは一歩譲るものの、圧倒的なパワー(出力)とUIのスクロールの滑らかさ、そして暖かく鮮やかな「美音」傾向のサウンドにおいて優位性があります。
3. 注目すべき3つのポイント
① 手のひらサイズに「4.4mmバランス端子」と「大出力」を搭載
M1 Plus最大の魅力は、わずか116gという超小型サイズでありながら、4.4mmバランス接続に対応している点です。さらにバランス出力時には「660mW@32Ω」という、このクラスでは規格外のハイパワーを誇ります。鳴らしにくいヘッドホンでも余裕でドライブできるパワフルさは圧巻です。
② サクサク動く「MTouch OS」とスマホ連携
Android OSをあえて搭載せず、音楽再生に特化したShanling独自の「MTouch OS」を採用しています。これにより、起動が爆速で動作もサクサク。さらに「SyncLink機能」を使えば、スマホ側からM1 Plus内の楽曲をリモート操作することも可能です。
③ 双方向Bluetoothとネットワーク対応で使い道が広がる
Bluetoothの送信だけでなく「受信」にも対応。スマホで再生しているサブスク音源(Apple MusicやSpotifyなど)をBluetooth(LDAC対応)でM1 Plusに飛ばし、高音質なワイヤレスアンプとして使うこともできます。Wi-Fiも搭載しており、DLNAやAirPlayにも対応しています。
4. 音質レビュー:Shanlingらしい「艶のある美音」
ESS製の最新DACを搭載しつつも、Shanling特有の「音楽的で艶やかなサウンド」は健在です。
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低音域(Bass):
深く沈み込みつつ、タイトでキレのある低音。デュアルアンプの恩恵で音の輪郭がブレず、EDMやロックのベースラインも心地よく響きます。
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中音域(Mids):
まさにShanlingの真骨頂。ボーカルが一歩前に出てくるような定位感で、息遣いや声の艶感が非常に生々しく表現されます。女性ボーカルやアコースティック音源との相性は抜群です。
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高音域(Highs):
ESS製DACらしい高い解像度と透明感がありながら、サ行が刺さるような鋭さはありません。長時間のリスニングでも聴き疲れしない、マイルドかつ煌びやかな仕上がりです。
5. メリット・デメリット
👍 良い点
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圧倒的なコンパクトさと軽量さ(約116g)
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クラスを超えた高出力(4.4mmバランスで660mW)
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Shanling特有の艶やかでリスニングライクな美音
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起動が早くバッテリー持ちの良い独自OS
🤔 気になる点
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Android非搭載のため、本体に直接ストリーミングアプリ(Spotify等)をインストールできない(※スマホからのBluetooth・AirPlay受信で代用は可能)
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画面サイズが3.2インチと小さいため、大量の曲からスクロールして探すのは少し手間
6. よくあるトラブルと解決策(トラブルシューティング)
小型DAPの使用中に陥りやすいトラブルとその解決策をまとめました。
① MicroSDカードが認識されない・読み込みが遅い
本体に音楽ライブラリを保存する際、SDカードの相性やフォーマット形式でエラーが発生することがあります。
【対策】
SDカードはPCでのフォーマットではなく、M1 Plus本体の設定メニュー内にある「フォーマット」機能を使って初期化することを推奨します(フォーマットはFAT32形式になります)。また、曲数が多い場合は「ミュージックライブラリの更新」を手動で実行し、インデックス作成を完了させてください。
② Bluetooth接続時の音飛び・接続の不安定さ
M1 PlusはWi-FiとBluetoothを同時に使用する際、2.4GHz帯の電波干渉により一時的に通信が不安定になる場合があります。
【対策】
Tidal等のサブスク受信時や、ポータブルアンプとしてBluetooth受信(LDAC等)する際は、本体の不要なWi-Fi接続をオフにするか、5GHz帯のWi-Fiを使用することで音飛びを大幅に軽減できます。
③ イヤホンから「サー」というノイズ(ホワイトノイズ)が聞こえる
特にマルチBAやハイブリッド構成の超高感度な中華イヤホンを接続した場合、DAPの出力が強すぎてノイズが乗りやすくなります。
【対策】
システム設定のゲイン設定(Gain)を「Low」に設定してください。M1 Plusはハイパワーですが、Lowゲインに落とすことでノイズフロアが下がり、クリアなサウンドを楽しむことができます。
7. 推奨カスタマイズ&相性の良い組み合わせ
M1 Plusの「艶のある暖色系の美音」を最大限に引き出すためのおすすめカスタマイズです。
① 4.4mmバランス化のためのリケーブル推奨
M1 Plusの真価は4.4mmバランス接続(660mW)で発揮されます。付属の3.5mmケーブルからバランスケーブルに交換(リケーブル)することを強くお勧めします。
・音にさらなる透明感と解像度を足したい場合:銀メッキ銅線(例:NICEHCK 4芯 銀メッキ線 シリーズなど)を組み合わせると、高音域のクリアさが増し、ESS製DACの強みが活きてきます。
・ボーカルの艶や低音の厚みをさらに深めたい場合:高純度単結晶銅線(例:NICEHCK BlackCat や太めの純銅線ケーブル)を合わせることで、Shanlingらしい濃密な美音がより引き立ちます。
② 相性の良いイヤホンの選定
・Kiwi Ears Cadenza / Quartet:中高域の滑らかさと上品な響きが特徴のイヤホン。M1 Plusのボーカルの生々しさと相乗効果を生み、女性ボーカルのアコースティック音源等で極上のリスニング体験が得られます。
・KZ EDC Pro / Vader:駆動力をかけることで真価を発揮する1DD(ダイナミック型)モデル。M1 Plusの660mWのパワーで鳴らすことで、スマホ直挿しでは出せなかった「深くタイトな低音」と「立体的な音場」を引き出すことができます。
8. 総評
Shanling M1 Plusは、「スマホサイズの呪縛から逃れ、本格的なオーディオの世界を手軽に持ち歩きたい」という人に最適な一台です。
有線イヤホンのポテンシャルを最大限に引き出せる「4.4mmバランス接続&高出力」を備えており、オーディオ初心者の初めてのDAPとしてはもちろん、すでにハイエンドDAPを持っているマニアの「身軽なお出かけ用サブ機」としても大活躍間違いなし。価格と性能のバランスが極めて高い、文句なしの高コスパモデルです!


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